【宅建士が出題】不動産売却クイズ3問で学ぶ!税金・媒介契約・リフォームの正解と落とし穴を徹底解説

不動産の知識は、実は義務教育ではほとんど学びません。しかし「住まい」は誰にとっても欠かせない存在です。いざ売却や購入となったとき、思い込みや聞きかじりの知識で進めてしまうと、大きな損につながることもあります。今回はクイズ形式で、不動産売却に関する基礎知識を分かりやすく解説します。

不動産は「必須」なのに学校では教えてくれない

こんにちは。宅建士の杉山です。

今回は「不動産クイズ」という形で、知っていると明日ちょっとした雑談にも使える、そして実際に役立つ知識をお届けします。

不動産の知識は、学校ではほとんど習いません。
けれども、住まいのない人は基本的にいません。

つまり、
誰にとっても必要なのに、体系的に学ぶ機会がない分野
それが不動産なのです。

そのため、
・親から聞いた話
・知人の体験談
・ネットで見かけた断片的な情報

こうした“聞きかじり”の知識だけで判断してしまうことが少なくありません。

そこで今回は、
「不動産売却でよくある疑問」をクイズ形式で解説していきます。

第1問:不動産を売ったときにかかる税金は?

問題

不動産を売却したときにかかる税金はどれでしょうか?
1.譲渡所得税
2.消費税
3.固定資産税
少し考えてみてください。

正解:譲渡所得税

正解は「1. 譲渡所得税」です。

譲渡所得税とは?

譲渡所得税は、
売却価格そのものではなく「利益」に対してかかる税金です。

ここが非常に重要なポイントです。

多くの方は、
「5,000万円で売れたら、5,000万円に税金がかかる」
と誤解しがちですが、そうではありません。

商売と同じです。

売上 − 仕入れ = 利益
利益に対して税金がかかります。

不動産の「利益」はどう計算する?

例えば、
・購入価格:3,000万円
・売却価格:5,000万円
差額は2,000万円です。

この2,000万円が「譲渡所得」となり、ここに税金がかかります。

しかし、実際にはもう少し複雑です。

建物は減価償却される

土地と建物の場合、注意が必要なのは建物です。

建物は年数が経つと価値が下がります。
これを「減価償却」といいます。

つまり、購入時に3,000万円だったとしても、
建物部分は現在価値に計算し直す必要があります。

この計算は専門的になるため、
実際の申告時には税理士への相談を強くおすすめします。

マイホームには「3,000万円特別控除」がある

居住用財産(マイホーム)を売却した場合、
一定の条件を満たせば、3,000万円までの譲渡所得が非課税になります。

これは非常に大きな制度です。

例えば、
利益が2,500万円だった場合、税金はゼロになります。

注意点:自動適用ではない

ここが重要です。

この特例は、
確定申告をしないと適用されません。

自動的に免除されるわけではありません。

・必ず申告すること
・期限内に申告すること

これを忘れないようにしましょう。

消費税はかかる?

個人がマイホームを売却する場合、
消費税はかかりません。

これは法律上のルールです。

ただし、事業者が建物を売却する場合などは話が変わりますので注意が必要です。

固定資産税はかかる?

固定資産税は「1月1日時点の所有者」に課税されます。

そのため、
2月に売却しても、納税通知書は届きます。

しかしこれは「売却に対する税金」ではなく、
所有に対する税金です。

通常は売買契約時に日割り精算します。

第2問:不動産会社に販売を依頼するときの契約は?

問題

不動産会社に販売を依頼するときの契約はどれでしょうか?
1.代理人契約
2.媒介契約
3.一括査定契約

正解:媒介契約

正解は「2. 媒介契約」です。

媒介契約とは?

「私の不動産を売ってください」と依頼する契約です。

ただし、
「勝手に売っていいよ」という契約ではありません。

あくまで“仲介”を依頼する契約です。

媒介契約の3種類

媒介契約には3種類あります。
・一般媒介契約
・専任媒介契約
・専属専任媒介契約

それぞれ、
・複数社に依頼できるか
・自己発見取引が可能か
・報告義務の頻度
などが異なります。

売却戦略によって選び方が変わります。

代理人契約は違うの?

「代理人」という言葉は、スポーツ選手の年俸交渉などでよく聞きます。

しかし、不動産の販売依頼で一般的に使う契約ではありません。

代理制度自体は存在しますが、
通常の売却依頼とは別の話になります。

一括査定は契約ではない

一括査定は、
複数の不動産会社に同時に査定依頼を出す仕組みです。

便利なサービスですが、
契約ではありません。

査定=価格の目安を聞くこと
契約=正式に販売を依頼すること

この違いを理解しておきましょう。

第3問:リフォームしてから売るべき?

問題

1.リフォームした方がいい
2.しない方がいい
3.壊れているところだけ直す

結論:基本的にはリフォームした方が有利

見た目が良い
すぐ住める
清潔感がある

これらは購入検討者にとって大きなメリットです。

そのため、売却においては有利に働きます。

「元が取れない」は本当か?

よくある誤解があります。

例:
リフォーム費用300万円
売却予定3,000万円
→ 3,300万円で売りたい

結果、3,100万円で売却。

「100万円しか回収できなかった」と感じがちですが、
そもそもリフォームしなければ2,800万円だった可能性もあります。

見方によって評価は変わります。

なぜ一般のリフォームは高くなりやすいのか

不動産会社が依頼する場合と、
個人が依頼する場合では、費用が変わることがあります。

理由は、
・打ち合わせ回数
・仕様決定のスピード
・変更回数

一般の方は慎重になります。
それ自体は当然です。

しかしその分、
人件費や時間が増え、コストに反映されます。

壊れているところだけ直すのは?

一見合理的ですが、問題があります。

例えば壁紙の一部だけを張り替えると、
そこだけ新品で目立ちます。

結果として、
かえって違和感を生むこともあります。

部分補修は有効な場合もありますが、
全体バランスを見て判断する必要があります。

過度なリフォームは不要

豪華すぎる設備
好みが分かれるデザイン

こうした改装は、
必ずしも売却価格に反映されません。

「やりすぎ」は避けるべきです。

絶対的な正解はない

不動産売却には、
絶対的な正解はありません。

・売主の資金状況
・居住中か空室か
・売却までの時間
・市場動向
これらを総合的に判断する必要があります。

理想論だけでは成立しないのが、不動産売却です。

プロに相談するという選択

不動産は高額資産です。

税金
登記
契約
価格戦略
どれも専門的です。

相続登記は司法書士
税務は税理士
それぞれ専門家が必要になります。

総合的にコーディネートできる体制が重要です。

まとめ

不動産売却では、譲渡所得税の仕組み、媒介契約の正しい理解、そしてリフォーム戦略の考え方など、知っているかどうかで結果が大きく変わります。特にマイホームの3,000万円特別控除は活用すべき重要制度です。ただし、どの選択が最適かは売主の事情によって異なります。思い込みや断片的な情報で判断せず、専門家に相談しながら進めることが成功への近道です。不動産は人生最大級の取引。正しい知識を武器に、後悔のない売却を実現しましょう。

さらに、不動産は一度きりの取引ではありません。将来の住み替えや相続、資産形成にもつながっていきます。今回のクイズで得た知識をきっかけに、ご自身の資産状況やライフプランを見直してみることも大切です。「知らなかった」で損をしないために、正しい情報を継続的にアップデートしていきましょう。

この記事を書いた人

宅地建物取引士茂木
宅地建物取引士茂木
神奈川県生まれ
平成18年に不動産業界に入り、平成21年に宅建試験合格現在に至ります。
宜しくお願い致します。

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