不動産会社から見た「ヤバい営業マン」とは?
ご自宅を売るとき、信頼できる不動産会社を選ぶことは非常に大事ですよね?
しかし、残念ながら業界の中には、同業者から見ても『ヤバい』営業マンが存在します。
彼らに自宅の売却を任せてしまうと、後悔することになるかもしれません。
不動産業界はその特性上、同業者との不動産取引が数多くあります。
不動産会社から見て、他社の不動産営業マンで「ヤバい」と感じることも多々あります。
同業者から見て危険を感じる営業マンがどういう営業マンなのか?を知ることで、ご自宅の売却を依頼する不動産会社、不動産営業マンの選定にお役に立つ内容となっていますので最後までご覧ください。
同業者から見た「ヤバい不動産営業マン」の特徴
手数料や諸費用の説明が不透明、不十分
ヤバい営業マンは、手数料や諸費用の説明を曖昧にし、後から高額な費用を請求することがあります。
またその不動産取引に際して発生する、価格以外の経費の情報を十分に理解せず、取引相手に伝えていないこともあります。
そういった営業マンが関与した業務は、絡まった糸をほぐすがごとく大変です。
最初にしっかり説明してくれない営業マンには警戒が必要です。
要求が一方的で、相手のことを考えない
不動産業界の中でも、要求が一方的で相手のことを考えない営業マンは、同業者から見ても「ヤバい」と判断されます。
こうした営業マンは、取引先や顧客に対しても自分の意見や要求を押し付ける傾向があり、相手の立場やニーズを十分に考慮しません。
その結果、取引が進む中で不信感を抱かせ、コミュニケーション不足からトラブルを引き起こしがちです。
特に、不動産取引は複数の関係者との円滑な連携が求められるため、質問に対して適切な説明ができない営業マンは、取引全体を混乱させる原因となります。
同業者としても、こうした営業マンはチームの足を引っ張り、信用を損なうリスクが高いと見られます。
不自然に急いで契約を結ぼうとする
同業者から見て、不自然に契約を急かす営業マンは警戒されます。
こうした営業マンは、顧客の理解や納得を得る前に、契約を急ぎすぎる傾向があります。
彼らは、短期的な売上や自分の成績を重視するあまり、無理に契約を急がせることで、結果的にトラブルを招く可能性が高いです。
契約ありきで行動をするため、契約内容の説明が不十分だったり、リスクについてしっかりと伝えないまま取引を進めてしまうことも多く、後々のクレームや取引のキャンセルにつながることがあります。
本人は一所懸命やっているつもりかもしれませんが、不自然に急ぐ姿勢は、信頼関係の構築を妨げてしまう結果となることが多いです。
時間や約束を守らない
時間や約束を守らない営業マンは同業者からの信頼を失いやすいです。
不動産取引は多くの関係者との連携が求められるため、スケジュールの遅れや約束の不履行は、取引全体に悪影響を及ぼします。
特に、不動産取引は多くの段取りが必要なため、一度の遅れや約束の変更が取引全体の進行に影響を与えます。
また、言ったことを後で変える、あるいは約束した事項を忘れてしまう営業マンは、顧客に対して不安感を与えるだけでなく、最終的にトラブルの原因となります。
信頼できる営業マンは、時間を厳守し、顧客との約束を確実に守りながら、常に誠実な対応を心掛けます。
時間や約束を軽視する営業マンは、最終的に取引を失敗させるリスクが高く、避けるべき存在です。
話がやたらと上手すぎる
同業者から見て「話がやたらと上手すぎる営業マン」は警戒すべき存在。
過剰に自信を持った話し方や、現実的でないほど良い話をする営業マンは、顧客に対しても不適切な期待を抱かせることが多く、後々トラブルになる可能性が高いです。
たとえば、弊社から売り物件情報を出した際、売却の難易度やリスクを過小評価し、「すぐに売れます」「高値で売れる」といった楽観的な発言を繰り返す営業マンは、実際の取引状況とはかけ離れた提案をしていることがあります。
こうした営業マンは、顧客に対しても誤った安心感を与え、最終的に売却が思うように進まない結果に至ることが多いです。
信頼できる営業マンは、現実的でリスクも視野に入れて売却を進めるものです。
話が上手すぎる営業マンは、後で顧客に不利益をもたらす可能性が高いため注意が必要です。
会社や担当者の情報を隠したり、過度にアピールしすぎる
会社や担当者の情報を隠す営業マンは、同業者から見ても信頼性が低いです。
昨今フリーランス不動産営業なる形態の営業マンも出てきました。会社のことを聞いても、そもそも出社しないためよく理解していないことが多いです。
顧客に対して自分の経歴や会社の実績を曖昧に説明したり、具体的な取引事例を出さない営業マンは、何か問題を抱えている可能性が高いです。
また、逆に過度に自分自身や会社の実績をアピールしすぎる営業マンも要注意です。
「自分はこれだけの実績がある」「こんな苦労をしてきた」といった個人的なストーリーを強調しすぎるのは、顧客の感情に訴えかけて冷静な判断を鈍らせようとしている可能性があります。
信頼できる営業マンは、必要な情報をオープンにし、顧客が安心して取引を進められるように冷静かつ客観的な情報提供を行います。
情報を隠したり、過度にアピールする営業マンは、顧客の信頼を損なうリスクがあるため注意しましょう。
盛りすぎず、へりくだり過ぎずが大切です。
提案内容が相場と大きく異なる
不動産取引において、提案内容が相場とかけ離れた営業マンは信頼に値しません。
例えば、物件の価格設定や条件が市場相場と大きく異なる場合、顧客に対しても誤解を与えたり、取引がスムーズに進まなくなるリスクがあります。
現実的な価格や条件を提案せず、あまりに高額な売却価格を提示する営業マンは、取引成立の見込みが低く、結果的に物件が長期間売れ残る可能性が高まります。
また、相場から外れた価格を提示する営業マンは、顧客の期待を不必要に高め、後々その期待を裏切ることになりかねません。
信頼できる営業マンは、市場の動向や競合物件の状況をしっかり把握し、相場に基づいた現実的な提案を行います。
相場を無視した提案をする営業マンには注意が必要です。
そうした営業マンに依頼すると、顧客が大きな損をするリスクが高まります。
ヤバい営業マンに当たってしまうとどうなるか
この章では、頼んではいけない不動産会社、営業マンに依頼してしまうとどんな未来が待ち受けているのか?
ご紹介します。
売却がスムーズに進まない
ヤバい営業マンに物件の売却を任せると、売却がスムーズに進まない可能性が高くなります。
特に、適切な価格設定や効果的な売却戦略を立てる能力がない場合、物件は市場で長期間売れ残ることが多く、最終的には当初の希望価格よりも大幅に値下げしなければならない事態に陥ります。
現実的な売却価格を提示せず、売主の期待を不必要に高める営業マンは、結果的に売却を遅らせ、売主にとって大きな損失を生むことになります。
さらに、売却が進まないことで、売主は次のステップに進むことができず、ストレスが溜まる一方です。
売却が遅れれば、物件の市場価値自体も下がる可能性があるため、ヤバい営業マンに依頼することで売主が不利な状況に追い込まれることが多いです。
契約後にトラブルが多発する
契約後にトラブルが発生する可能性が高まります。
契約内容や諸条件の説明が不十分だったり、重要なポイントを顧客にしっかり説明せずに契約を進めることで、後から「聞いていなかった」「説明がなかった」といった問題が発生。
特に、不動産取引においては契約内容、条件は複雑になる傾向が高く、多角的な視点、思考で理解しておくことが営業マンに求められます。
もし、営業マンがこれを怠ると、売主と買主の間で誤解が生じ、契約の履行に支障をきたす可能性があります。
最終的には、追加費用の請求や物件に関する瑕疵が発覚し、法的トラブルに発展することも。
このようなリスクを防ぐためには、契約内容を正確に説明し、トラブルを未然に防ぐ営業マンが必要です。
買主とのトラブルに巻き込まれる
トラブルは依頼した売主だけでなく、買主との間でもトラブルを引き起こす可能性が高まります。
特に、買主とのコミュニケーションが適切に行われていない場合、売主がその結果として問題に巻き込まれるリスクが高まります。
たとえば、物件の状態や契約内容に関する説明が不十分だったり、重要な情報を伝えなかった場合、買主が売主に対して直接クレームを持ち込むことがあります。
これにより、売主は買主との間で不必要なトラブルに巻き込まれ、物件の引き渡しや契約の履行が滞る可能性があります。
最終的に、売主が買主とのトラブル処理を自ら行わなければならなくなり、精神的にも大きな負担となることが考えられます。
買主との関係が悪化すれば、売主は長期にわたって問題を抱えることになりかねません。
最悪の場合買主と裁判になる
不十分な内容の契約が成立すると、トラブルが発生しやすくなりますが、売却後のフォローを全く行わないことが多いです。
売却が完了した時点で営業マンが手を引き、トラブルや問題が発生した際に一切のサポートを提供しないため、売主が困難な状況に直面することがあります。
たとえば、物件の引き渡し後に買主からクレームが入ったり、契約内容に関する不満が生じた場合、通常であれば営業マンが間に立って対応をすることが求められますがこのような対応を放棄し、売主が自分で問題に対処しなければならなくなります。
最悪の場合、売主が買主とのトラブルから裁判に発展することもあり、これによって売主は時間的・金銭的な負担を強いられることになります。
大きな金銭的・精神的ダメージを抱えることになる
最終的に大きな金銭的・精神的ダメージを受けるリスクがあります。
まず、売却がスムーズに進まないことで、物件の売却価格が大幅に下がったり、想定外の追加費用が発生することがあります。
また、契約内容の不備やトラブルが頻発することで、取引全体が長引き、予期せぬ支出がかさむこともあります。
さらに、買主とのトラブルや売却後のサポート不足によって、裁判沙汰にまで発展することがあれば、売主にとって金銭的な負担はもちろんのこと、精神的にも大きなストレスとなります。
これらの問題は、売主に深刻な後悔をもたらし、「もっと信頼できる営業マンを選んでいれば…」という感情を抱く結果となりますが、この時点で気が付いても後の祭りです。
金銭的損失に加え、精神的なダメージが重なり、日常生活にも影響が及ぶ可能性が高まります。
同業者が教える信頼できる営業マンの見分け方
では次に、不動産業界にいる立場から見た、「信頼できる営業マン」について解説していきましょう。
不動産業界は売主側の不動産会社、買主側の不動産会社という形で、一つの取引に二つの不動産会社が関与することが多いです。
必然的に、同業他社の営業マンと接する機会がとても多いのです。
売主と買主、双方の利益を考えたバランスの取れた対応
信頼できる営業マンは、売主と買主の双方の利益をバランスよく考慮し、取引を公平に進めます。
不動産の売主から依頼された不動産業務において、売主の利益を最大限守ることが重要ですが、それが買主の不利益につながる場合、後々トラブルを引き起こす可能性があります。
信頼できる営業マンは、売主と買主の背景、望むものなどを視野に入れ、共に納得できる条件を見つけ、取引を円滑に進めるための橋渡し役を果たします。
また、営業マン自身が売主に媚びることなく、必要な現実をしっかり伝える姿勢も重要です。
お客様は依頼者であって、神様ではありませんからね。
お医者さんが患者に媚びていたら、、、ゾッとしますよね?それと同じです。
売主の希望を尊重しつつ、同時に市場の状況や買主の視点も考慮したバランス感覚を持つ営業マンは、長期的な信頼を築くことができます。
こうしたバランス感覚のない営業マンは、顧客の期待を裏切るリスクがあるため、依頼前しないのがベストです。
最低でも宅建資格を持ち、さらに日々研鑽を続けている
入社したての新人さんならともかく、不動産業界に5年も10年もいるのに宅地建物取引士のすら取得できない営業マンはそれまでの人だと考えるのが妥当です。
信頼できる営業マンは、最低限の資格である宅地建物取引士(宅建)を保有しているだけでなく、常に新しい情報を学び続ける姿勢を持っています。
法律や税制は頻繁に変わり、また不動産市場も常に動いているため、最新の知識やトレンドに対応できることが重要です。
宅建資格を持っているかどうかは信頼の基本ですが、それだけでは不十分です。
信頼できる営業マンは、法改正や市場動向について最新の情報を取り、顧客にとって最適なアドバイスを提供できる能力を持っています。
但し、できる営業マンは自分の守備範囲についても正しく理解しています。
例えば、税金の相談については税理士法により税理士しか行うことができませんから、税理士資格を持たない不動産営業マンが自分の知識の中で顧客にアドバイスしてしまうこともありますが、法令違反ですし気軽な助言が間違った助言であることも多々あります。
知識をひけらかすことなく、自分の守備範囲をしっかり守る営業マンに依頼するのが良いです。
一方的なコミュニケーションを取らず、相互理解を確認しながら業務を進める
信頼できる営業マンは、一方的に自分の意見を押し付けるのではなく、相手との相互理解を大切にしながら業務を進めます。
不動産取引では、売主や買主とのコミュニケーションが非常に重要。
顧客の要望や懸念をきちんとヒアリングし、それに対する解決策を提示することが求められます。
ヤバい営業マンは自分の意見を一方的に押し付け、顧客の意向を無視することが多いですが、信頼できる営業マンは顧客との意思疎通をしっかりと行い、必要な説明を丁寧に行います。
双方の理解が得られて初めて、取引はスムーズに進むことは言うまでもありません。
特に取引が複雑な場合、営業マンが広い視野に立ち、分かりやすい説明をすることで、信頼感が深まり、取引全体が円滑に進みます。
個人情報を適切に保護し、必要な情報共有をバランスよく行う
不動産取引では、顧客の個人情報の取り扱いが非常に重要です。
信頼できる営業マンは、顧客の個人情報を適切に保護しつつ、取引に必要な情報はしっかりと共有するバランス感覚を持っています。
プライバシー保護の観点から、顧客の情報を厳格に管理することはもちろん重要ですが、必要な情報を取引相手や関係者に適切に伝えないと、取引がスムーズに進まない可能性があります。
この両者のバランスを理解し、プライバシーを守りつつも取引をスムーズに進めるために必要な情報共有を行います。
一方で、情報を隠したり、逆に過剰に開示しすぎたりする営業マンは信頼を損なう原因となります。
顧客の安全と取引の透明性を同時に保てる営業マンは、安心して任せられる存在です。
適切なタイミングで連絡があり、準備が整っている
信頼できる営業マンの特徴として行動を見る。というものがあります。
取引の進行において適切なタイミングで連絡を行い、常に準備が整っている状態を保ちます。
不動産取引は、多くの手続きや確認作業が必要で、タイムリーな連絡と対応が欠かせません。
売主や買主に対して進捗状況を適切に報告し、必要な書類や情報を事前に用意しておくことで、スムーズが実現します。
逆に、連絡が遅れたり、準備不足で手続きが滞る営業マンは、取引全体の進行を遅らせ、顧客に不安を与える結果に。
適切な連絡と準備は、営業マンのプロ意識を示す重要なポイントとして私たちは見ています。
タイムリーな対応ができる営業マンは、信頼性が高く、安心して取引を進められる存在です。
ヤバい営業マンを避け、信頼できる会社を選ぶために
不動産売却は人生の大きな決断です。
信頼できる不動産会社や営業マンを選ぶことが、成功する取引のための最初で最大のステップです。
今回の記事でご紹介した「不動産会社から見たヤバい営業マンの特徴」を知っておくことで、依頼前に営業マンを見極めることができ、安心して売却を進めることができます。
信頼できる営業マンを選ぶことで、トラブルを回避し、スムーズな不動産取引を実現できます。焦らず、冷静に判断して信頼できる営業マンと一緒に売却を進めてください。
この記事を書いた人
-
宅地建物取引士、建築士、公認不動産コンサルティングマスターなどの有資格者。「杉山善昭の不動産ワクチンがいまなぜ必要か?」著者
(公社)神奈川県宅地建物取引業協会中央無料相談所相談員。
1990年から不動産業界に従事、2005年(有)ライフステージ代表取締役就任。
最新の投稿
- メディア2024年10月31日エフエム横浜放送記録
- 無料不動産。ゼロ円で差し上げます2024年10月24日箱根町強羅495㎡の土地が無料!不動産0円で差し上げます
- 代表杉山ブログ2024年10月13日不動産会社から見た「ヤバい営業マン」とは?
- 代表杉山ブログ2024年10月12日不動産一括査定サイトの査定が当てにならない理由