不動産会社が本当に使っているポータルサイトとは?プロが教える物件情報の仕組みと探し方のポイント
不動産を探すとき、多くの人が利用するのが「SUUMO」「HOME’S」「アットホーム」といった不動産ポータルサイトです。しかし、「どのサイトを見るのが一番いいの?」「不動産会社はどのサイトを使っているの?」と疑問に思ったことはありませんか。
実は、不動産会社が日常業務で活用している仕組みと、一般の方が見ているポータルサイトには深い関係があります。この記事では、不動産業界で30年以上の経験を持つ宅建士の視点から、プロが利用するポータルサイトの実態や物件情報の流れ、効率よく物件を探すポイントについて分かりやすく解説します。
不動産ポータルサイトとは?
不動産ポータルサイトとは、全国の不動産会社が登録した物件情報をまとめて掲載している情報サイトです。
住宅購入や賃貸物件探しをする人が、地域や価格、間取りなどの条件を指定して検索できる便利なサービスとして、多くの方が利用しています。
代表的なポータルサイトには次のようなものがあります。
・SUUMO
・HOME’S(ホームズ)
・アットホーム
・Yahoo!不動産 など
どのサイトも数多くの物件を掲載していますが、「それぞれが独自に物件を集めている」というわけではありません。
同じ物件が複数のサイトに掲載される理由
「この物件、SUUMOでも見たしHOME’Sにも載っている。」
このような経験をしたことがある方は多いでしょう。
これは非常によくあることで、決して珍しいことではありません。
さらに言えば、同じ物件が複数の不動産会社から掲載されているケースもあります。
その理由は、不動産会社が持っている物件情報の元になるデータベースが共通しているためです。
不動産会社が利用する「レインズ」とは?
不動産会社には「レインズ(REINS)」という業界専用の情報ネットワークがあります。
レインズには、
・売却依頼を受けた物件
・仲介可能な物件
・最新の販売状況
などが登録されています。
一般の方は閲覧できませんが、不動産会社はここから情報を取得し、自社ホームページやポータルサイトへ掲載しています。
つまり、多くのポータルサイトの情報源は、レインズを中心とした共通のデータベースなのです。
「どのポータルサイトのお客さんが質がいい」は本当?
不動産会社では、
「SUUMO経由のお客様は良い」
「HOME’Sのお客様の方が成約しやすい」
といった話題になることがあります。
しかし、実際の現場感覚では、大きな違いはほとんどありません。
なぜなら、本気で家を探している人ほど、複数のサイトを利用するからです。
例えば、
・少しでも安く買いたい
・条件の良い物件を見逃したくない
・新着物件をすぐ知りたい
と考えている人であれば、一つのサイトだけを見ることはほとんどありません。
むしろ複数のサイトを比較しながら情報収集するのが一般的です。
本気で探している人ほど複数サイトを利用する
例えば、
「来年くらいに買えたらいいな」
という方であれば、一つのポータルサイトだけを眺めることもあるでしょう。
一方で、
・年内に購入したい
・転勤までに引っ越したい
・子どもの入学までに新居を決めたい
このように期限が決まっている人は、できるだけ多くの情報を集めようとします。
そのため、
・SUUMO
・HOME’S
・アットホーム
の3大ポータルサイトはもちろん、小規模な不動産サイトまで利用するケースも珍しくありません。
本気度が高い購入希望者ほど、「一つのサイトしか見ない」ということはほぼないと言えるでしょう。
実はプロが最も利用しているのは「アットホーム」
一般の方にはSUUMOやHOME’Sの知名度が高いかもしれません。
しかし、不動産業界で長年仕事をしている立場から見ると、最も利用されているシステムの一つが「アットホーム」です。
その理由は歴史にあります。
アットホームはもともと、不動産会社同士が物件情報を共有する広告会社としてスタートしました。
インターネットが普及する前から、
「この物件を販売します。」
「購入希望のお客様がいたら紹介してください。」
という情報を業界内で共有する役割を担っていたのです。
つまり、もともとは一般向けではなく、不動産会社向けのサービスだったということです。
アットホームは業界向けと一般向けの両方を兼ねている
現在のアットホームでは、不動産会社が物件を登録する際、
・業界内だけに公開する
・一般にも公開する
という設定ができます。
そのため、多くの不動産会社では売却依頼を受けると、
1.レインズへ登録する
2.アットホームへ登録する
という流れが基本になります。
その情報をもとに、自社ホームページやその他のポータルサイトへ掲載されていくケースも多くあります。
つまり、アットホームは一般向けサイトであると同時に、不動産会社の業務システムとしても広く活用されている存在なのです。
ポータルサイトごとの物件数に大きな差はある?
「掲載物件数No.1」
という広告を目にすることがあります。
もちろん、掲載件数には多少の違いがありますが、業界の実情としては「どのサイトだけが圧倒的に多い」という印象はありません。
なぜなら、同じ物件が複数のサイトへ掲載されていることが非常に多いためです。
そのため、物件数だけを比較してサイトを選ぶよりも、
・検索しやすさ
・地図の見やすさ
・お気に入り機能
・新着通知
など、自分にとって使いやすいサイトを選ぶ方が重要と言えるでしょう。
ポータルサイトは「見やすさ」で選ぶのがおすすめ
ここまでご紹介したように、掲載されている物件情報の多くは共通のデータベースをもとにしているため、「このサイトにしかない物件」というケースはそれほど多くありません。そのため、利用者にとって重要なのは、掲載数よりも「使いやすさ」です。
例えば、地図検索がしやすいサイトもあれば、お気に入り登録や新着通知機能が充実しているサイトもあります。また、検索条件の保存機能やスマートフォンでの見やすさなど、サイトごとに細かな違いがあります。
実際に物件探しをしている方は、自分が使いやすいと感じるサイトを中心にしながら、必要に応じて他のポータルサイトも併用すると効率よく情報収集できます。
また、「このサイトに掲載されていないから売れない」「このサイトだけ見れば十分」と考える必要もありません。不動産は高額な買い物であるため、購入を真剣に検討している方ほど複数のポータルサイトを比較し、少しでも条件の良い物件を探そうとします。だからこそ、不動産会社の立場から見ても、どのポータルサイトを利用しているかよりも、購入希望者に正確で魅力的な情報を届けることの方が重要なのです。
売主が気にする「どのサイトに掲載されるか」は重要?
不動産売却を依頼すると、
「SUUMOに載せてほしい。」
「HOME’Sにも掲載してください。」
と希望される売主様も少なくありません。
もちろん、多くのサイトへ掲載されることはプラスになります。
しかし、本気で購入を検討している人は複数のサイトを見ています。
実際に購入希望のお客様へ
「どのサイトをご覧になっていますか?」
と質問すると、本気度が高い方ほど
「全部見ています。」
という答えが返ってきます。
つまり、一つのポータルサイトだけに掲載されていないからといって、大きな販売機会を失う可能性はそれほど高くありません。
重要なのは、適切な価格設定や魅力的な写真、正確な物件情報など、購入希望者に伝わる内容をしっかり掲載することです。
まとめ
不動産ポータルサイトは、それぞれ独自に物件を集めているわけではなく、多くの場合はレインズやアットホームを中心とした共通の情報をもとに掲載されています。そのため、本気で住宅を探している人ほど複数のポータルサイトを併用し、できるだけ多くの情報を比較しています。
また、不動産会社の現場ではレインズとアットホームが業務の中心となっており、特にアットホームは業界向けサービスとして長い歴史を持つ重要な存在です。物件探しや売却活動では、「どのサイトに載っているか」だけにこだわるのではなく、情報の内容や不動産会社の対応力まで含めて判断することが、納得のいく取引につながるでしょう。
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